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事務所通信1月号

【トピックス】 副業・兼業のガイドラインなどの案を示す(厚労省の柔軟な働き方に関する検討会)

平成29年11月に開催された「第4回柔軟な働き方に関する検討会(厚生労働省)」において、テレワークの適正な実施や副業・兼業の推進などに関するガイドラインの案が示されました。
それらのうち、特に注目を集めているのは“副業・兼業”の推進です。これについては、厚生労働省のモデル就業規則の改定の方向性も示されています。
どのような方向性が示されているのか、確認しておきましょう。

副業・兼業の推進に関するガイドライン骨子(案)

副業・兼業の推進の方向性については、次のように示されています。

労働者及び企業のそれぞれのメリットや留意点を踏まえると、自身の能力を一企業にとらわれずに幅広く発揮したいという希望を持つ労働者が、副業・兼業を行える環境を整備することが重要であり、長時間労働を招かないよう留意しつつ、以下の対応が必要である。

  1. 1. 厚生労働省で示しているモデル就業規則の規定を、労務提供や会社の信用・評価に支障が生じる場合等以外は副業・兼業を認める方向で改めること
  2. 2. 労働者と企業それぞれの留意点とその対応方法を示すこと
  3. 3. 労働者が副業・兼業を実現している好事例を共有していくこと

なお、長時間労働を招かないためには、副業・兼業時の就業時間の把握が不可欠ですが、その把握については、「企業が労働者の自己申告に基づいて就業時間を把握し、長時間労働の抑制や健康管理に努める」といった旨の方向性が示されています。

モデル就業規則の改定の方向性(副業・兼業部分)

厚生労働省が各企業に向けて同省のホームページにおいて公表しているモデル就業規則について、労働者の遵守事項における副業・兼業に関する規定(「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」)を削除のうえ、以下の規定を新設してはどうかとされています。

第〇条(副業・兼業)
  1. 1. 労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。
  2. 2. 労働者は、前項の業務に従事するにあたっては、事前に、会社に所定の届出を行うものとする。
  3. 3. 第1項の業務が、就業規則に規定する一定の事項(遵守事項の一部)に該当する場合には、会社は、これを禁止又は制限することができる。

政府は、人手不足への対応や働き方改革の切り札として、テレワークおよび副業・兼業を推進したい構えです。しかし、各企業の現場からみれば、いずれも、管理が難しい制度で簡単に導入できるものではありません。
検討会においても、有識者委員からさまざまな問題点が指摘されたようで、理想と現実とのギャップをどう埋めていくかが、今後の課題と言えそうです。

【トピックス】 最新情報 平成30年 企業実務に影響を及ぼす制度変更の確認と動向

平成30年中に変更されることが決まっている制度や、変更に向けて検討・審議が行われている制度がいくつかあります。そのうち、企業実務での影響が特に注目すべきものをご紹介します。

決定済みの制度変更の確認

<配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し>

(改正ポイントは事務所通信2017年8~11月号で解説しています)

  • ・平成30年1月~
    給与計算における源泉徴収税額を求める際の「配偶者に係る扶養親族等の数」の数え方の変更。
    「平成30年分の扶養控除等(異動)申告書」の様式・記載事項も変更。
  • ・平成30年 年末調整時
    平成30年分の年末調整において、配偶者控除額及び配偶者特別控除額の計算方法の変更。
    書類の様式・記載事項が変更。
<無期転換ルール本格化>
  • ・平成30年
    無期転換ルール(有期労働契約が更新され通算5年を超える場合、労働者の申出により、期間の定めのない契約に転換されるルール)無期転換申込権の本格的な発生が見込まれます。
<確定拠出年金制度>
  • ・平成30年1月~(改正ポイントは事務所通信2017年11月号で解説しています)
    「掛金の拠出規制単位の年単位化」が施行。
  • ・平成30年5月~
    「個人型DC小規模事業主掛金納付制度」、「簡易型DC制度」の導入、ポータビリティの拡充などが施行。

制度変更に向けた検討・審議などの動向

<平成30年度の税制改正>

「個人所得課税の見直し」や「税務手続の電子化の推進」などが検討されています。「給与所得控除」と「公的年金等控除」は高所得者の控除縮小、「基礎控除」は控除拡充という方向で検討が進められています。どこまで具体化されるのか、注目です。

<働き方改革の動向>

働き方改革関連法案が、平成30年1月召集の通常国会に提出される見込みです。年度内成立なるか、注目です。

その他/各種保険料率などの改定

平成30年度の各種保険料率については、毎年見直される「(1)健康保険の保険料率」、「(2)雇用保険の保険料率」のほか、3年に一度の改定の年に該当する「(3)労災保険の保険料率」の改定が行われます(具体的な料率などは未定)。

また、人づくり革命の一環である幼児教育の無償化、待機児童の解消などの費用に充てるため、「(4)子ども・子育て拠出金」の引上げが行われる見込みです(企業全体で3,000億円程度の増額を検討)。(4)は引上げ、(2)(3)は引下げが検討されていますが、動向に注目です。

お仕事カレンダー 1月

1/10
  • 一括有期事業開始届の提出(建設業)
    主な対象事業:概算保険料160万円未満で、かつ請負金額が1億8,000万円未満の工事
  • 12月分の源泉所得税、住民税特別徴収税の納付
1/22
  • 源泉所得税の特例納付(2017年7月~12月分)
1/31
  • 12月分健康保険料・厚生年金保険料の納付
  • 労働保険料の納付(延納第3期分)
  • 労働者私傷病報告書の提出(休業4日未満の2017年10月~12月の労災事故について報告)
  • 税務署へ法定調書(源泉徴収票・報酬等支払調書・配当・剰余金の分配支払調書・法定調書合計表)の提出
  • 市区町村へ給与支払報告書の提出
  • 2017年11月決算法人の確定申告・2018年5月決算法人の中間申告
  • 2月・5月・8月決算法人の消費税の中間申告
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特定社会保険労務士とは

紛争解決手続代理業務試験」に合格し、使用者と労働者間の労働トラブルに対し、労働局の紛争調整委員会や県の労働委員会等の場において行われる「裁判外の紛争解決手段(ADR)」のあっせん代理権(国家資格者)を持つ社会保険労務士のことです。

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