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人事・労務に役立つNews Letter  事務所便り2016年6月号

【トピックス】 雇用保険法等の一部を改正する法律が成立(1)

労働者の離職の防止や再就職の促進を図ること、高年齢者の希望に応じた多様な就業機会の確保を図ることなどを目的として、雇用保険法、育児・介護休業法などが改正されることになりました。

企業実務に影響を及ぼす改正も含まれていますので、今回から数回に分けて、重要な部分を紹介いたします。

まずは全体像をみていきましょう。

雇用保険法等の一部を改正する法律の概要

1.失業等給付に係る保険料率の見直し 〔労働保険徴収法関係〕

雇用保険の財政状況等を勘案し、失業等給付に係る雇用保険率を引き下げる。 【施行済】

2.育児休業・介護休業等に係る制度の見直し〔育児・介護休業法、雇用保険法関係〕

[1] 多様な家族形態・雇用形態に対応するため、
(1) 育児休業の対象となる子の範囲の拡大(特別養子縁組の監護期間にある子等)
(2) 育児休業の申出ができる有期契約労働者の要件(1歳までの継続雇用要件等)の緩和等
を行う。 【平成29年1月施行】
[2] 介護離職の防止に向け、
(1) 介護休業の分割取得(3回まで、計93日) 
(2) 所定外労働の免除制度の創設
(3) 介護休暇の半日単位取得
(4) 介護休業給付の給付率の引上げ(賃金の40%→67%)
等を行う。 【平成29年1月施行(ただし、(4)は平成28年8月)】

3.高年齢者の希望に応じた多様な就業機会の確保及び就労環境の整備
〔雇用保険法、労働保険徴収法、高齢者雇用安定法関係〕

(1) 65歳以降に新たに雇用される者を雇用保険の適用の対象とする。 【平成29年1月施行(ただし、保険料徴収は平成31年度分まで免除)】

(2) シルバー人材センターの業務について、都道府県知事が市町村ごとに指定する業種等においては、派遣・職業紹介に限り、週40時間までの就業を可能とする。 【施行済】

4.その他〔男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、労働者派遣法、雇用保険法〕

(1) 妊娠した労働者等の就業環境の整備
妊娠、出産、育児休業・介護休業等の取得等を理由とする上司・同僚等による就業環境を害する行為を防止するため、事業主に雇用管理上必要な措置を義務づける。 【平成29年1月施行】

(2) 雇用保険の就職促進給付の拡充
◆失業等給付の受給者が早期に再就職した場合に支給される再就職手当の給付率を引き上げる。
[支給日数:1/3以上を残した場合、残日数の50%→60% 2/3以上を残した場合、残日数の60%→70%]【平成29年1月施行】
◆「求職活動支援費」として、求職活動に伴う費用(例:就職面接のための子の一時預かり費用)について新たに給付の対象とする。【平成29年1月施行】

☆ 最も重要な改正は、3(1)の65歳以降に新たに雇用される者への雇用保険の適用拡大でしょう。将来的には雇用保険料の高年齢労働者の免除もなくなります。就業規則などの改訂が必要となってくる改正もありますので、ご質問があればお声かけください。

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【トピックス】 通勤手当の非課税限度額の引き上げが決定

給与所得者(従業員)に支給する通勤手当の非課税限度額が、1か月当たり10万円から、1か月当たり 「15万円」に引き上げられました。

改正後の1か月当たりの非課税限度額

区分 課税されない金額
(1)交通機関または有料道路を利用している人に支給する通勤手当 1か月当たりの合理的な運賃等の額
(最高限度 150,000円)
(2)自動車や自転車などの交通用具を
使用している人に支給する通勤手当
片道の通勤距離に応じて、
31,600円~4,200円
[注]片道の通勤距離が2キロメートル未満で
ある場合は全額課税
(3)交通機関を利用している人に支給する通勤用定期乗車券 1か月当たりの合理的な運賃等の額
(最高限度 150,000円)
(4)交通機関または有料道路を利用するほか、交通用具も使用している人に支給する通勤手当や通勤用定期乗車券 1か月当たりの合理的な運賃等の額と(2)の金額との合計額
(最高限度 150,000円)

〔解説〕公共交通機関のみを利用している場合は、1か月当たり150,000円が非課税の限度額となります(それを超える部分については課税)。なお、合理的な運賃等の額が非課税の対象ですから、たとえば、新幹線のグリーン料金は限度額を超えるか否かを問わず、課税されることになります(グリーン料金の部分は合理的な運賃等ではない)

適用関係

改正後の非課税規定は、平成28年1月1日以後に支払われるべき通勤手当について適用されます。なお、次に掲げる通勤手当については、改正後の非課税規定は適用されません。

(ア)

平成27年12月31日以前に支払われたもの

(イ)

平成27年12月31日以前に支払われるべき通勤手当で、平成28年1月1日以後に支払われるもの

(ウ) (ア)又は(イ)の通勤手当の差額として追加支給されるもの

☆ この改正は、平成28年1月1日以後に支払われるべき通勤手当(同日前に支払われるべき通勤手当の差額として追加支給するものを除く。)について適用されます。
そのため、すでに支払った通勤手当について、過納となる税額が生じることがあります。その場合は、本年の年末調整の際に精算することになります。

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お仕事カレンダー 6月

6/10

一括有期事業開始届の提出(建設業)
主な対象事業:概算保険料160万円未満でかつ請負金額が1億8,000万円未満の工事

5月分の源泉所得税、住民税特別徴収税の納付

6/30

5月分の健康保険料、厚生年金保険料の納付

児童手当現況届の提出

個人の道府県民税・市町村民税の納付<第1期>

4月決算法人の確定申告・10月決算法人の中間申告

7月・10月・翌年1月決算法人の消費税の中間申告

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特定社会保険労務士とは

紛争解決手続代理業務試験」に合格し、使用者と労働者間の労働トラブルに対し、労働局の紛争調整委員会や県の労働委員会等の場において行われる「裁判外の紛争解決手段(ADR)」のあっせん代理権(国家資格者)を持つ社会保険労務士のことです。

サービス提供地域

神戸市・明石市・播磨町・加古川市・高砂市・姫路市・太子町・たつの市・相生市・赤穂市・宍粟市・神崎郡・朝来市・加西市・西脇市・加東市  ほか周辺市町