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人事・労務に役立つNews Letter  事務所便り2015年8月号

【連載トピックス】 マイナンバー制度のスタートに備えて(3)

企業が個人番号を取り扱う上では、
取得、利用・提供、保管・廃棄、安全管理措置を適切に実施する必要があります。
今回は、個人番号の取得にスポットを当てます。

企業が個人番号を取り扱う上での注意点/取得編

個人番号を取得する際には、利用目的を特定し明示する必要があります

・たとえば、源泉徴収のために取得した個人番号は、源泉徴収に関する事務に必要な限度でのみ利用可能です。

・なお、従業員から個人番号を取得する際に、源泉徴収や雇用保険・健康保険・厚生年金保険の手続きなど、利用目的を包括的に明示して取得し、利用することは差し支えありません。

※注意:利用目的を後から追加することはできません。

成りすまし防止のためにも、本人確認を厳格に行う必要があります

マイナンバー取得の際の本人確認では、番号確認と身元確認を行います。

●本人確認では、
(1)正しい番号であることの確認(番号確認)と、
(2)手続を行っている者が番号の正しい持ち主であることの確認(身元確認)を
行うこととされています。
所定のルールに従って行う必要があり、原則として、上図のように行うこととされています(政府資料)。

●対面だけでなく、郵送、オンライン、電話により個人番号を取得することができますが、その場合にも、所定のルールに従った番号確認と身元確認が必要となります。

●本人確認は、個人番号の提供を受ける都度、行う必要があります。たとえば、従業員から個人番号を記載した扶養控除等申告書を毎年提出してもらう場合、本人確認も毎回行う必要があります。ただし、2回目以降の番号確認は、初回に本人確認を行って取得した個人番号の記録と照合する方法でも構いません。また、身元確認については、雇用関係にあることなどから本人に相違ないことが明らかに判断できると認めるときは、身元確認のための書類の提示は必要ありません。

Q:従業員の扶養家族の個人番号を取得するときは、扶養家族の本人確認も行わなければならないのか?

A:扶養家族の本人確認は、各制度の中で扶養家族の個人番号の提供が誰に義務づけられているのかによって 異なります。
たとえば、扶養控除等申告書については、従業員が、企業に提出することとされているため、従業員が、その扶養家族の本人確認を行う必要があります(企業側が、扶養家族の本人確認を行う必要はありません)。 一方、国民年金の第3号被保険者の届出については、従業員の配偶者本人が企業に対して届出を行う必要がありますので、企業側が当該配偶者の本人確認を行う必要があります。通常は従業員が配偶者に代わって事業主に届出をすることが想定されますが、その場合は、従業員が配偶者の代理人として個人番号を提供することとなりますので、企業は代理人から個人番号の提供を受ける場合の本人確認を行う必要があります。なお、配偶者から個人番号の提供を受けて本人確認を行う事務を事業者が従業員に委託する方法も考えられます。

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【トピックス】 長時間労働の削減に向けた取り組み内容を点検しましょう!

全国展開する靴小売店の運営会社が、東京都内の2店舗で従業員に違法な長時間残業をさせた(※1)として、「東京労働局過重労働撲滅特別対策班(通称「かとく」)」は、労働基準法違反容疑で、同社労務担当取締役と店舗責任者の2人を東京地検に書類送検しました。「かとく」はブラック企業対策のため、本年4月、東京と大阪の両労働局に設置された特別対策班ですが、書類送検は本件が初めてとなりました。

※1「かとく」によると、法定労働時間や労使協定で定めた上限を超え、従業員計4人に対し、月約97~112時間の残業をさせた疑い。同社では過去にも長時間の残業が行われ、東京労働局は平成25年に是正を勧告したが、改善がみられなかったとのことです。

厚生労働省では、上記書類送検の少し前に「長時間労働の削減に向けて」というリーフレットを作成し、公表していたところであり、長時間労働の是正が政府の重要政策であることがうかがえます。以下で、そのリーフレットの概要を紹介します。

「長時間労働の削減に向けて」の概要

「長時間労働の削減に向けて」では、「長時間労働の削減に向けて、あなたの会社の取組内容を、チェックしてみましょう」とした上で、これらの取組をしていない場合のリスクを示しています。

<チェック項目>

□36協定は限度基準などに適合したものとなっていますか?

□労働時間を適正に把握していますか?

□年次有給休暇の取得を促進していますか?

□産業医や衛生管理者などを選任していますか?

□衛生委員会などを設置していますか?

□健康診断や健康診断結果に基づく適切な事後措置などを実施していますか?

□長時間にわたる時間外・休日労働を行った労働者に対し
医師による面接指導などを実施していますか?

<上記の取組をしていない場合のリスク>

◆ 労働基準監督署による書類送検

◆ 労働基準監督署による労災認定

◆ 民事訴訟による多額の賠償金の支払請求 
〔上図(リーフレットより抜粋)参照〕

チェック項目は、労働基準法、労働安全衛生法などが遵守されているか否かを判断するためのものとなっています。その詳細につきましては、気軽にお尋ねください。

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お仕事カレンダー 8月

8/10

一括有期事業開始届の提出(建設業)
主な対象事業:概算保険料160万円未満でかつ請負金額が1億8,000万円未満の工事

7月分の源泉所得税、住民税特別徴収税の納付

8/31

7月分健康保険料・厚生年金保険料の納付

個人事業税の納付<第1期>

6月決算法人の確定申告・12月決算法人の中間申告

9月・12月・翌年3月決算法人の消費税の中間申告

個人事業者の当年分消費税の中間申告

個人の道府県民税・市町村民税の納付<第2期>

あとがき

本誌でも取り上げておりますが、マイナンバー制度の導入は本年の大きな事案の一つです。10月ごろから皆さんに送付が始まりますが、到着次第、会社に知らせてもらえるように、今月、来月で社内の周知徹底をお願いします。

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特定社会保険労務士とは

紛争解決手続代理業務試験」に合格し、使用者と労働者間の労働トラブルに対し、労働局の紛争調整委員会や県の労働委員会等の場において行われる「裁判外の紛争解決手段(ADR)」のあっせん代理権(国家資格者)を持つ社会保険労務士のことです。

サービス提供地域

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