事務所便り|2010年4月号
《注目トピックス》年金確保支援法の法案が国会に提出されました
将来、無年金・低年金になるおそれのある人を救済するため、「国民年金法」「確定拠出年金法」を改正する法律案が3月5日、国会に提出されました。概要をご紹介します。
■■ 国民年金法の一部改正 ■■
1.国民年金保険料の納付可能期間を延長する(2年→10年)
保険料を払っていないと、今は「2年間」しかさかのぼって保険料を払えませんが、それを「10年間」まで可能にする改正です。ずっと自営業で、年金を払っていなかったことに50歳を過ぎてから気付いた場合など、今は将来「無年金」になってしまいますが、この法案が通れば、10年分追納して、計25年保険料を支払い、将来年金をもらうことも可能になります。〔平成23年10月までに施行予定〕
2.年金記録訂正により、第3号被保険者の「保険料納付済期間」が減らないようにする
第3号被保険者期間(サラリーマンの妻など。保険料を払わなくても、払っているように取り扱いがされる)と重なる第2号被保険者期間(会社員など、厚生年金保険料を支払っている期間)が新たに判明し、年金記録が訂正された場合など、今までは、第2号被保険者期間のあとの第3号被保険者期間は、「保険料を支払っていない」期間とされてしまっていましたが、今後は、「保険料を支払った期間」として取り扱われるようにする改正です。〔公布の日から施行予定〕
3.任意加入者も国民年金基金へ加入が可能に
将来の年金額を増やすため、60歳から65歳までの間に任意加入した人は、今の制度では国民年金基金への加入できませんが、それが可能になります。国民年金基金にも入ることで、将来の年金額を増やすことができます。〔公布日から2年以内に施行予定〕
■■ 確定拠出年金法の一部改正 ■■
1.加入資格年齢を「60歳」から「65歳」に上げる
企業の雇用状況に応じた柔軟な制度運営を可能にするため、確定拠出年金に加入できる人の範囲を広げます。〔公布日から2年6月以内に施行予定〕
2.従業員も拠出金を払うことができるようにする
従業員拠出(マッチング拠出)が可能になります。ただし、会社と社員の拠出額の上限は51,000円で、社員は会社の拠出金以上の額は出せないなど、制限はあります。〔平成24年1月から施行予定〕
3.加入者の住所情報が住基ネットからとれるようになります
退職後、住所が分からなくなってしまい、企業年金を結局支払えなかった、ということをなくす狙いです。〔平成23年4月から施行予定〕
《トピックス》協会けんぽの保険料率の一覧
協会けんぽの保険料率(都道府県単位保険料率・介護保険料率)が、平成22年3月分(4月納付分)から引き上げられます。保険料率を改めて確認しておきましょう。
1.一般保険料率(兵庫県単位保険料率)
| 変更前 | 変更後 | ||
| 兵庫県 | 8.20% | → | 9.36% |
2.介護保険料率
| 変更前 | 変更後 | ||
| 全国一律 | 1.19% | → | 1.50% |
《注目トピックス》「毎月勤労統計調査」、「労働力調査」の平成21年の平均値が発表されました
厚生労働省は、平成22年2月17日に「毎月勤労統計調査(平成21年分結果確報)」を発表しました。また、総務省は、同年2月22日に「労働力調査(平成21年平均結果の概要)」を発表しました。いずれも、昨年の厳しい雇用情勢を反映する結果となっています。
■■ 毎月勤労統計調査(平成21年分結果)の概要 ■■
調査結果のポイント
・現金給与総額は、3年連続の減少
・所定外労働時間は、2年連続の減少
・常用雇用は、6年連続の増加
| ○ | 平均月間現金給与総額は、前年比3.8%減の315,294円となりました。現金給与総額のうち、きまって支給する給与は2.1%減の262,357円、所定内給与は1.3%減の245,687円、所定外給与は13.5%減の16,670円、特別に支払われた給与は11.8%減の52,937円となりました。実質賃金は、前年比2.5%減となりました。 |
|
| ○ | 平均月間総実労働時間は、前年比2.9%減の144.4時間と、3年連続の減少となりました。総実労働時間のうち所定内労働時間は1.9%減の135.2時間、所定外労働時間は15.2%減の9.2時間となりました。製造業の所定外労働時間は、32.2%減の10.5時間となりました。なお、年間の総実労働時間は1,733時間(規模30人以上では1,768時間)となりました。 |
|
| ○ | 常用雇用は、前年比0.2%増と6年連続の増加となった。このうち、一般労働者は0.9%減、パートタイム労働者は2.8%増となりました。 |
|
■■ 労働力調査(平成21年分結果)の概要 ■■
調査結果のポイント
・完全失業率は5.1%と、前年に比べ1.1ポイント上昇(上昇幅は過去最大)
・ 完全失業者は336万人と、前年に比べ71万人増加(増加幅は過去最大)
・就業者は6,282万人と、前年に比べ103万人減少(減少幅は過去最大)
| ○ | 非正規の職員・従業員は平成15年以降で初めて減少。派遣社員は前年に比べ32万人減少となりました。 |
|
| ○ | 「勤め先や事業の都合」による短時間就業(週35時間未満)者は286万人と,前年に比べ80万人増加。また,「勤め先や事業の都合」による休業者は32万人と,前年に比べ10万人増加となりました(増加幅は共に過去最大) |
|
| ○ | 失業期間「3か月以上」の完全失業者は214万人と,前年に比べ48万人増加となりました(増加幅は過去最大) |
|
| ○ | 15~24歳で最終学歴が「高卒等」の完全失業率は14.2%となりました(過去最高) |
|
| ○ | 前職が正規の職員・従業員の完全失業者は,前年に比べ22万人増加となりました(増加幅は過去最大) |
|
| ○ | 非労働力人口のうち「今の景気や季節では仕事がありそうにない」ため求職活動をしなかった就業希望者は26万人と、前年に比べ15万人増加となりました。 |
|













