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事務所通信2017年4月号

【TOPICS】 改正個人情報保護法(3)/全面施行は平成29年5月30日

平成29年5月30日からは、個人情報取扱事業者から除かれていた「取扱う個人情報が5,000人以下の小規模取扱事業者」においても同法に対応する必要が生じます。前回に続き、基本的事項を紹介します。

個人情報保護法の基本的事項(要配慮個人情報について)

・要配慮個人情報とは、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実、その他本人に対する不当な差別・偏見等の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものが含まれる個人情報のことです。

・要配慮個人情報の取得は、事前に本人の同意を得ない限り認められません。ただし、「法令に基づく場合」、「人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき」などは、同意を得ないで取得することができます。

・その他、要配慮個人情報については、一般的な個人情報とは異なる規定が置かれています。参考までに特定個人情報も交えて、以下の表で簡単に比較しておきます。

  個人情報 要配慮個人情報 特定個人情報
規定される法律 個人情報保護法 マイナンバー法
取得時の同意 不要 必要(次の例外の場合以外は、本人の同意が必要)
例外:法令に基づく場合
生命・財産等の保護のため必要な場合 など

(本人確認措置などを規定)
利用目的の
特定・通知等
必要 必要
目的外利用 原則禁止
例外:本人の同意
法令に基づく場合
生命・財産等の保護のため必要な場合 など
禁止
(同意があっても禁止)
安全管理措置 必要 必要(より厳格) 必要(別途規定)
第三者提供 原則禁止
例外:本人の同意
法令に基づく場合
生命・財産等の保護のため必要な場合 など
禁止
(同意があっても禁止)
オプトアウトによる
第三者提供
可能 不可

要配慮個人情報については、取得の段階から制限があります。そのため、安全配慮義務に必要な場合以外は取得しないなど、取得するケースを業務遂行上必要な範囲に限定しておくほうがよさそうです。

なお、「個人情報取扱事業者が、労働安全衛生法に基づき健康診断を実施し、これにより従業員の身体状況、病状、治療等の情報を健康診断実施機関から取得する場合」は、「法律に基づく場合」として、本人の同意を得ることなく要配慮個人情報を取得することができます。このような例外もありますが、法律に規定がない場面で、病歴などの情報を取得する場合には、本人の同意が必要となることは覚えておきたいところです。

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【TOPICS】 大手コンビニ加盟店で、労働基準法違反の報道が相次ぐ

今年に入って数カ月、その間に、大手のコンビニエンスストアの加盟店における労働基準法違反が2件発覚し、報道各社によって大々的に取り上げられました。いずれも、基本的な規定に違反した事案であり、法令の無知が引き起こしたものだと思われます。確認してみましょう。

大手コンビニ加盟店における労働基準法違反

(1)労働基準法第91条(制裁規定の制限)違反

本年1月末ごろ、「大手コンビニエンスストアの加盟店において、風邪でアルバイトを欠勤した高校生に対し、労働基準法で認められた限度を超える減給が行われていた」という報道がありました。 この会社の広報などによると、アルバイトの高校生が10時間欠勤したところ、欠勤分を減額した給料から、さらに10時間分が差し引かれていたということです。
給与明細には、「ペナルティー10時間分9,350円」と手書きされた紙が貼られていたということですが、このようなペナルティーは、労働基準法の次の規定に違反します。

<労働基準法第91条(制裁規定の制限)>

就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない。

※ 上記の事案、高校生のその月分のバイト代の総額は23,000円ほどだったようで、減給の上限は2,300円程度(バイト代総額の10分の1)です。その額を大きく超えて減給していたわけですから明らかに労働基準法違反です。

(2)労働基準法第16条(賠償予定の禁止)違反

本年2月には、「急な欠勤に罰金を科す違法な契約をアルバイト店員に結ばせた容疑で、大手コンビニエンスストア加盟店の経営者が書類送検された」という報道がありました。
警察の調べによると、加盟店は、アルバイト店員の男女5人に、「急に欠勤した場合は1回1万円の罰金を徴収する」という内容の書類に署名させていたとのことです。
このような契約は、労働基準法の次の規定に違反します。

<労働基準法第16条(賠償予定の禁止)>

使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

<補足>
この規定について、「現実に生じた損害について賠償を請求することを禁止するものではない(昭和22年発基17号)」という通達が発出されています。簡単にいうと、“あらかじめ罰金などを決めておくことはダメ”ということです。上記の書類送検の事案は、この規定違反の典型といえます。

経営者であれば、労働基準法による基本的な労働のルールを知っておくことが不可欠です。そして、大きな組織であれば、組織全体でそれを順守する必要がありますね。たとえ末端の加盟店が起こした不祥事でも、組織全体に悪影響を及ぼすことになります。

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お仕事カレンダー 4月

4/10

一括有期事業開始届の提出(建設業)
主な対象事業:概算保険料160万円未満でかつ請負金額が1億8000万円未満の工事

3月分の源泉所得税、住民税特別徴収税の納付

4/15

給与支払報告に係る給与所得者異動届の提出

4/30

労働者死傷病報告書の提出(休業4日未満の1月~3月の労災事故について報告)

預金管理状況報告

健康保険印紙受払等報告書・雇用保険印紙保険料納付状況報告書提出

3月分の健康保険料、厚生年金保険料の納付

固定資産税(都市計画税)の納付(第1期)

2月決算法人の確定申告・8月決算法人の中間申告

公益法人等の都道府県民税・市町村民税均等割申告

5月・8月・11月決算法人の消費税の中間申告

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特定社会保険労務士とは

紛争解決手続代理業務試験」に合格し、使用者と労働者間の労働トラブルに対し、労働局の紛争調整委員会や県の労働委員会等の場において行われる「裁判外の紛争解決手段(ADR)」のあっせん代理権(国家資格者)を持つ社会保険労務士のことです。

サービス提供地域

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