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事務所通信10月号

【トピックス】 健康保険の被扶養者の認定要件が一部変更になります

民間企業を対象とする医療保険である健康保険は、加入した従業員(被保険者)のほか、その家族の身に生じた保険事故(疾病、負傷、死亡、出産)に対しても保険給付を行う制度です。給付対象となる家族のことを被扶養者といいますが、その範囲・要件は、法律で定められています。本年の10月から、その要件の一部が変更されることになりました。

健康保険の被扶養者の認定要件の一部変更

被保険者の兄姉弟妹に関する被扶養者の認定要件については、兄姉(被保険者との同居要件あり)と弟妹(同居要件なし)との間に差がありましたが、本年の10月から、兄姉の同居要件を廃止し、その差をなくすこととされました。

  認定対象者 同居要件
変更前 (1)被保険者の直系尊属、配偶者(内縁も含む)、子、孫及び弟妹 ×
(2)・被保険者の三親等内の親族で、(1)以外の者……兄姉はここに含まれる
・内縁関係の配偶者の父母および子(当該配偶者の死後、引き続き同居する場合を含む)
変更後 (1)被保険者の直系尊属、配偶者(内縁も含む)、子、孫及び兄姉弟妹 ×
(2)・被保険者の三親等内の親族で、(1)以外の者
・内縁関係の配偶者の父母および子(当該配偶者の死後、引き続き同居する場合を含む)

この改正に伴い、兄姉を被扶養者とする場合の「健康保険 被扶養者(異動)届」の提出の際、同居確認のための書類(原則、「被保険者の世帯全員の住民票」)の添付は、不要となります。

なお、認定対象者が収入要件を満たした場合に、被扶養者と認定されるわけですが、その収入要件に変更はありません。

【確認】収入要件

年間収入130万円未満(60歳以上又は障害者の場合は年間収入180万円未満)(※)かつ

・同居の場合・・・収入が扶養者(被保険者)の収入の半分未満(例外もあり)

・別居の場合・・・収入が扶養者(被保険者)からの仕送り額未満

(※)年間収入とは、過去における収入のことではなく、被扶養者に該当する時点及び認定された日以降の年間の見込み収入額のことをいいます。また、被扶養者の収入には、雇用保険の失業等給付、公的年金、健康保険の傷病手当金や出産手当金も含まれます。

☆ 被扶養者の収入要件には変更がないことに注意しましょう。以前紹介した社会保険の適用拡大の要件の一つに「賃金の月額が8万8千円以上(12倍すると約106万円以上)」という要件がありますが、年間収入が130万円未満であっても、適用拡大の要件に該当する場合には、健康保険・厚生年金保険の被保険者となります。

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【トピックス】 マタハラの防止措置を事業主に義務付け

先月まで連載していた「雇用保険法等の一部を改正する法律が成立」の中でも少し紹介しましたが、この改正の一環として、男女雇用機会均等法及び育児・介護休業法も改正され、両法に、いわゆるマタハラを防止するための措置を事業主に義務付ける規定が新設されました〔平成29年1月から実施〕。
企業規模にかかわらず適用される規定であり、各企業において適切に対応する必要があります。まずは、基本を確認しておきましょう。

いわゆるマタハラの防止措置の基本

まずは、法律の条文をみてみましょう。

<男女雇用機会均等法11条の2>

事業主は、職場において行われるその雇用する女性労働者に対する当該女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、妊娠又は出産に関する事由であって厚生労働省令で定めるもの*に関する言動により当該女性労働者の就業環境が害されることのないよう、当該女性労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

*妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置、産前休業、軽易な業務への転換、育児時間などに関する事由が該当します(男女雇用機会均等法施行規則2条の3)。

例えば、“女性労働者が産前休業の取得を上司に相談したところ、「休みをとるなら辞めてもらう」と言われた”といったケースが、防止措置の対象となるハラスメントに該当します。

<育児・介護休業法25条>

事業主は、職場において行われるその雇用する労働者に対する育児休業、介護休業その他の子の養育又は家族の介護に関する厚生労働省令で定める制度又は措置の利用*に関する言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

*育児休業、介護休業、子の看護休暇、介護休暇、所定外労働の制限などの利用が該当します(育児・介護休業法施行規則76条)。

例えば、“労働者(男性)が育児休業の取得について上司に相談したところ、「男のくせに育児休業をとるなんてあり得ない」と言われ、取得をあきらめざるを得なかった”といったケースが、防止措置の対象となるハラスメントに該当します。

☆厚生労働省は、本年の9月1日から12月31日まで、全国の都道府県労働局において「全国マタハラ未然防止対策キャラバン」と銘打ち、事業主などを対象とした説明会の開催のほか、労働者や事業主などが相談できる「ハラスメント対応特別相談窓口」の開設といった活動を展開しています。

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お仕事カレンダー 10月

10/1

(1日~7日)全国労働衛生週間
高年齢者雇用支援月間
◎定時決定により、9月に改定された社会保険料を10月給与から控除

10/10

一括有期事業開始届の提出(建設業) 主な対象事業:概算保険料160万円未満でかつ請負金額が1億8,000万円未満の工事

9月分の源泉所得税、住民税特別徴収税の納付

10/31

9月分健康保険料・厚生年金保険料の納付

労働者死傷病報告書の提出(休業4日未満の7月から9月分の労災事故について報告)

労働保険料の納付<延納第2期分>

有期事業概算保険料延納額の納付(納付対象:8月~11月分)

8月決算法人の確定申告・翌年2月決算法人の中間申告

11月・翌年2月・5月決算法人の消費税の中間申告

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特定社会保険労務士とは

紛争解決手続代理業務試験」に合格し、使用者と労働者間の労働トラブルに対し、労働局の紛争調整委員会や県の労働委員会等の場において行われる「裁判外の紛争解決手段(ADR)」のあっせん代理権(国家資格者)を持つ社会保険労務士のことです。

サービス提供地域

神戸市・明石市・播磨町・加古川市・高砂市・姫路市・太子町・たつの市・相生市・赤穂市・宍粟市・神崎郡・朝来市・加西市・西脇市・加東市  ほか周辺市町