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人事・労務に役立つNews Letter  事務所便り2015年9月号

【連載トピックス】 マイナンバー制度のスタートに備えて(4)

企業が個人番号を取り扱う上では、
取得、利用・提供、保管・廃棄、安全管理措置を適切に実施する必要があります。
今回は、個人番号の利用・提供、保管・廃棄にスポットを当てます。

企業が個人番号を取り扱う上での注意点/利用・提供、保管・廃棄編

1.利用・提供 
企業(事業者)は、社会保障・税に関する手続書類に、従業員等の個人番号などを記載して、役所に提出!

・従業員から取得する際に特定し明示した利用目的以外の目的で、個人番号を利用・提供することはできません。

・つまり、社会保障や税の手続など、法令などで定められた手続に使用する場合を除き、個人番号を利用・提供することはできません。

・たとえば、仮に社員や顧客の同意があっても、社員番号や顧客管理番号としての利用はできないということです (社員名簿に個人番号を記載することを禁止するものではありません)。

Q:顧客から、身分証明書として個人番号カードを提出されるようなことがあるかもしれませんが、個人番号カードは、身分証明書として利用できるのでしょうか?

A:法令などで定められた手続以外の事務でも、個人番号カードを身分証明書として、顧客の本人確認を行うことができます。ただし、その場合は、個人番号カードの裏面に記載された個人番号を書き写したり、コピーを取ったりすることはできません。

マイナンバー取得の際の本人確認では、番号確認と身元確認を行います。

2. 保管・廃棄
個人番号を含む個人情報は、必要がある場合だけ保管が認められます!

●必要がある場合に限り、保管し続けることができます。
必要がある場合の例
翌年度以降も継続的に雇用契約がある場合、
法令によって一定期間保存が義務付けられている場合 など

●不必要になったら、できるだけ速やかに廃棄・削除しなければなりません。
不必要になった場合の例
個人番号を事務で利用しなくなった場合、保存期間を経過した場合 など

廃棄や削除まできちんと行わなければなりませんので、それを前提に貴社の事業規模や雇用形態、現在の手続きの処理方法などに応じた書類やデータのファイリングの仕方などを工夫する必要があります。

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【新情報】 雇用保険の雇用継続給付に係る支給限度額などの変更

平成27年8月1日から、雇用保険の高年齢雇用継続給付の支給限度額、育児休業給付・介護休業給付の計算に用いる休業開始時の賃金日額の上限等が変更されました。この結果、従業員の方への支給額が変更されることがあります。これを機に、各給付金の支給額の計算の仕組みも再確認しておきましょう。

高年齢雇用継続給付、育児・介護休業給付の支給限度額等

<高年齢雇用継続給付の支給限度額>

平成27年7月31日まで:340,761円 → 平成27年8月1日から:341,015円

※確認
高年齢雇用継続給付(高年齢雇用継続基本給付金・高年齢再就職給付金)の支給額 支給額は、一の支給対象月(一暦月)について、賃金の低下の割合に応じて次の額です。

賃金の低下の割合 支給額
支給対象月の賃金が
「60歳到達時等の賃金の月額」に比べ
61%未満に低下 支給対象月の賃金×15%
61%以上75%未満に低下 支給対象月の賃金×15%から逓減するように
厚生労働省令で定める率

注(1) 支給対象月の賃金が、支給限度額(341,015円)を超えるときは、その支給対象月には支給されません。また、上記のように計算した額に支給対象月の賃金を加えた額が、支給限度額を超えるときは「支給限度額-支給対象月の賃金」が支給額となります。
注(2) 支給額として計算した額が、1,840円を超えないときは、その支給対象月には支給されません。
注(3) 60歳到達時等の賃金の月額は、447,600円を上限とし、69,000円を下限とします。

<育児休業給付・介護休業給付の計算に用いる休業開始時の賃金日額の上限>

平成27年7月31日まで: 14,200円 → 平成27年8月1日から:14,210円

※確認
育児休業給付・介護休業給付の支給額
支給額は、一の支給単位期間(休業開始日を基準として区切った1か月)について、次の額です。

原則
●育児休業給付:休業開始時の賃金の月額×50%(最初の180日目までは67%)
●介護休業給付:休業開始時の賃金の月額×40%

例外
●休業中に事業主から賃金が支払われた場合
休業中に支払われた賃金の月額と、育児休業給付・介護休業給付の額との合計が、休業開始時の賃金の月額の80%を超えないように、育児休業給付・介護休業給付の額が調整されます。

これらの給付の支給額の仕組みは複雑ですが、その仕組みを把握していれば、労働者の総収入(給付の額+賃金)が減らないようにしながら、賃金やこれに付随する社会保険料の支出を軽減することも可能となります。

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【番外】 厚生年金保険料が9月分(10月納付分)から引き上がります

厚生年金保険の保険料率が、今までの17.474%から0.354%引き上げられ、「17.828%」となります。この保険料率は「平成27年9月分(10月納付分)から平成28年8月分(9月納付分)まで」の保険料を計算する際の基礎となります。なお、健康保険の保険料率については、同月からの改定はありません。

お仕事カレンダー 9月

9/10

一括有期事業開始届の提出(建設業)
主な対象事業:概算保険料160万円未満でかつ請負金額が1億8,000万円未満の工事

8月分の源泉所得税、住民税特別徴収税の納付

9/30

8月分健康保険料・厚生年金保険料の納付

7月決算法人の確定申告・翌年1月決算法人の中間申告

10月・翌年1月・4月決算法人の消費税の中間申告

あとがき

いよいよ10月からのマイナンバー制度のスタートが迫ってきました。全従業員のみなさんに通知カードが届き次第会社に提示していただくように、アナウンスをお願いします。不明な点等がございましたら、当事務所にお問い合わせください。

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特定社会保険労務士とは

紛争解決手続代理業務試験」に合格し、使用者と労働者間の労働トラブルに対し、労働局の紛争調整委員会や県の労働委員会等の場において行われる「裁判外の紛争解決手段(ADR)」のあっせん代理権(国家資格者)を持つ社会保険労務士のことです。

サービス提供地域

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