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人事・労務に役立つNews Letter  事務所便り2014年10月号

男女雇用機会均等法の見直しが行われました

雇用の分野における男女格差の縮小や女性の活躍促進を一層推進するため、男女雇用機会均等法の施行規則等の改正が行われ、本年の7月から施行されています。

この改正では、間接差別となり得る措置の範囲の見直し、性別による差別事例の追加、セクハラの予防・事後対応の徹底などが行われましたが、その内容はチェックしておいた方がよいでしょう。以下で、この改正のメインといえる「間接差別となり得る措置の範囲の見直し」を紹介します。

間接差別となり得る措置の範囲の見直し

間接差別とは、次のことをいいます。

1.性別以外の事由を要件とする措置であって

2.他の性の構成員と比較して、一方の性の構成員に相当程度の不利益を与えるものを

3.合理的な理由がないのに講ずること

具体的には、間接差別となり得る措置として、厚生労働省令(男女雇用機会均等法施行規則)で、
次の(1)~(3)の措置を定めていますが、今回、(2)の措置が改正されています。

(1)労働者の募集又は採用に当たって、労働者の身長、体重又は体力を要件とすること

(2)労働者募集若しくは採用、昇進又は職種の変更に当たって、転居を伴う転勤に応じることができることを要件とすること
※注意:改正前は、総合職の労働者の募集・採用に限り、転居を伴う転勤に応じることができることを要件とすること、と定められていましたが、上記のように範囲が拡大されました。

(3)労働者の昇進に当たり、転勤の経験があることを要件とすること
◎これらの措置については、合理的な理由がない場合は、間接差別として禁止されます!

合理的な理由の有無がポイントとなりますが、指針において、一定の事例が示されています。合理的な理由がない場合(違法となる場合)の例を、いくつか紹介しておきます。

(1)については、荷物を運搬する業務を内容とする職務について、当該業務を行うために必要な筋力より強い筋力があることを、募集・採用の要件としている場合 など

(2)については、広域にわたり展開する支店、支社等がなく、かつ、支店、支社等を広域にわたり展開する計画等もない場合に、募集・採用、昇進、職種の変更の基準に転勤要件が含まれている場合 など

(3)については、特定の支店の管理職としての職務を遂行する上で、異なる支店での経験が特に必要とは認められない場合において、当該支店の管理職へ昇進について、異なる支店における勤務経験を要件としている場合 など

上記はあくまでも例です。職務などに直接関係ない要件を付すことは、男女雇用機会均等法違反になると考えた方がよいと思います。この改正を機に、募集・採用、配置・昇進などに当たり、不必要な要件を課して労働者の能力発揮を阻害していないか、改めて見直してみてはいかがでしょうか。

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雇用保険の支給限度額などが変更されました

平成26年8月1日から、雇用保険の高年齢雇用継続給付の支給限度額、育児休業給付・介護休業給付の計算に用いる休業開始時の賃金日額の上限等が変更されています。

  7月31日まで 8月1日から
高年齢雇用継続給付の支給限度額 341,542円 340,761円
育児休業給付・介護休業給付の計算に用いる
休業開始時の賃金日額の上限
14,230円 14,200円

この変更の結果、従業員の方への支給額が変更されることがあります。各給付金の支給額を再確認しておきましょう。

各給付金の支給額

1 高年齢雇用継続給付(高年齢雇用継続基本給付金・高年齢再就職給付金)の支給額

支給額は、一の支給対象月(一暦月)について、賃金の低下の割合に応じて次の額です。

賃金の低下の割合 支給額
支給対象月の賃金が「60歳時点の賃金の月額*」に比べ 61%未満に低下 支給対象月の賃金×15%
61%以上75%
未満に低下
支給対象月の賃金×15%から逓減するように厚生労働省令で定める率

*「60歳時点の賃金の月額」
高年齢再就職給付金の場合は、「基本手当受給前の賃金の月額」を用います。

※ 支給額として計算した額が、1,840円を超えないときは、その支給対象月には支給されません。
〈補足〉1,840円も変更後の金額。変更前は1,848円でした。

2 育児休業給付・介護休業給付の支給額

支給額は、一の支給単位期間(休業開始日を基準として区切った1か月)について、次の額です。

原則

育児休業給付:

休業開始時の賃金の月額×50%(最初の180日目までは67%)

介護休業給付: 休業開始時の賃金の月額×40%
例外:休業中に事業主から賃金が支払われた場合

休業中に支払われた賃金の月額と、育児休業給付・介護休業給付の額との合計が、休業開始時の賃金の月額の80%を超えないように、育児休業給付・介護休業給付の額が調整されます。

10月から、雇用保険の教育訓練給付制度の改正が実施されます

雇用保険において、働く人の能力開発、キャリアアップを支援するため、厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を受講し、一定の要件を満たした者に対して、受講費用の一部を給付する「教育訓練給付制度」を設けられていますが、中長期的なキャリア形成を支援するため、この制度が拡充され、平成26年10月から、最大で受講費用の60%(年間上限48万円)を支給する「専門実践教育訓練の教育訓練給付金」が実施されます。また、45歳未満の離職者の方の受講中の生活を支援する「教育訓練支援給付金」も実施されます。

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お仕事カレンダー

10/1

(1日~7日)全国労働衛生週間 高年齢者雇用支援月間
◎定時決定により、9月に改定された社会保険料を10月給与から控除

10/10

一括有期事業開始届の提出(建設業)
主な対象事業:概算保険料160万円未満でかつ請負金額が1億9000万円未満の工事

9月分の源泉所得税・住民税特別徴収税額の納付

10/31

9月分健康保険・厚生年金保険料の納付

労働者死傷病報告書の提出
(休業4日未満の7月から9月分の労災事故について報告)

労働保険料の納付<延納第2期分>

有期事業概算保険料延納額の納付
(納付対象:8月~11月分)

8月決算法人の確定申告・翌年2月決算法人の中間申告

11月・翌年2月・5月決算法人の消費税の中間申告

あとがき

社会保険の等級と厚生年金保険料率が9月分から変更になります。給与計算時にはご注意ください。

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特定社会保険労務士とは

紛争解決手続代理業務試験」に合格し、使用者と労働者間の労働トラブルに対し、労働局の紛争調整委員会や県の労働委員会等の場において行われる「裁判外の紛争解決手段(ADR)」のあっせん代理権(国家資格者)を持つ社会保険労務士のことです。

サービス提供地域

神戸市・明石市・播磨町・加古川市・高砂市・姫路市・太子町・たつの市・相生市・赤穂市・宍粟市・神崎郡・朝来市・加西市・西脇市・加東市  ほか周辺市町