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人事・労務に役立つNews Letter  事務所便り2014年6月号

パートタイム労働法が変わります

パートタイム労働法が改正されました。この改正が実際に施行されるのは、公布の日(平成26年4月23日)から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日とされていますが、パートタイム労働者(※)を雇い入れている事業主様においては、改正内容を理解して、準備しておく必要があるでしょう。改正の概要は次のとおりです。

※パートタイム労働法(「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」)の対象となるパートタイム労働者(短時間労働者)とは、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者(正社員)の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」です。

パートタイム労働法の改正の概要

■■ 1.正社員と差別的取扱いが禁止されるパートタイム労働者の対象範囲の拡大 ■■

正社員と差別的取扱いが禁止されるパートタイム労働者については、これまで、(1)職務内容が正社員と同一、(2)人材活用の仕組み(人事異動等の有無や範囲)が正社員と同一、(3)無期労働契約を締結しているパートタイム労働者であるとされていましたが、改正後は、(1)と(2)に該当すれば、有期労働契約を締結しているパートタイム労働者も正社員との差別的取扱いが禁止されることになりました。

■■ 2.「短時間労働者の待遇の原則」の新設 ■■

事業主が、雇用するパートタイム労働者の待遇と正社員の待遇を相違させる場合は、その待遇の相違は、職務の内容、人材活用の仕組み、その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならないとする、広く全てのパートタイム労働者を対象とした待遇の原則の規定が創設されました。 改正後は、パートタイム労働者の待遇に関するこうした一般的な考え方も念頭に、パートタイム労働者の雇用管理の改善を図っていくことが必要とされます。

■■ 3.パートタイム労働者を雇い入れたときの事業主による説明義務の新設 ■■

事業主は、パートタイム労働者を雇い入れたときは、パートタイム労働者の雇用管理の改善等に関する措置の内容について、説明しなければならないとされました。

【事業主が説明する雇用管理の改善等に関する措置の内容の例】

  • 賃金制度はどうなっているか
  • どのような教育訓練や福利厚生施設の利用の機会があるか
  • どのような正社員転換推進措置があるか など

■■ 4.パートタイム労働者からの相談に対応するための事業主による体制整備の義務の新設 ■■

事業主は、パートタイム労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制を整備しなければならないとされました。

施行されるまでに少し期間がありますが、是正の勧告に従わなかった事業主名の公表など法令遵守を促進するための体制も強化されます。詳しい内容、対策などについては、気軽にお声かけください。

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新たな労働時間制度の議論(残業代ゼロを認める制度も!)

内閣総理大臣を議長とする産業競争力会議において、新たな労働時間制度の議論が行われています。その会議で配布された資料に盛り込まれていた、残業代ゼロを認める制度が注目を集めています。

産業競争力会議で議論されている新たな労働時間制度の概要

「働き過ぎ防止に真剣に取り組むこと」を改革の前提とした上で、「個人の意欲と能力を最大限に活用するための新たな労働時間制度」を導入することが検討されています。 基本的な考え方として、

  • 一定の要件を前提に、時間ではなく、成果ベースの労働管理
  • 職務内容(ジョブ・ディスクリプション)の明確化が前提要件 

などが掲げられており、それに沿って、次の2つの制度のイメージが提示されています。

Aタイプ

労働時間の上限を要件とするタイプ。総労働時間の上限を設定し、その中で働き方を柔軟にする。
→子育てや親の介護などを余儀なくされる労働者などに向く。

Bタイプ

報酬の下限を要件とするタイプで、例えば年収1,000万円以上など、高めの水準を要件とする。
→高収入者が対象となり、ハイパフォーマーがより能力を発揮することや、プロフェッショナルの育成などに向く。

  Aタイプ
(労働時間上限要件型)
Bタイプ
(高収入・ハイパフォーマー型)
対象

・国が示す対象者の範囲の目安を踏まえ、労使合意を要する(職務経験が浅い、受注対応等、自己で管理が困難な業務従事者は対象外)。

・本人の希望選択に基づき決定。

・高度な職業能力を有し、自律的かつ創造的に働きたい社員(対象者の年収下限要件(例えば概ね1,000万円以上)を定める)。

・本人の希望選択に基づき決定。

労働条件 ・
報酬等

・労働条件の総枠決定は法律に基づき、労使合意で決定(年間労働時間の量的上限等は国が一定の基準を示す)。

・期初に職務内容を明示し、業務計画や勤務計画を策定。不適合の場合、通常の労働管理に戻す等の措置。

・報酬は労働時間と峻別し、職務内容と成果等を反映。(基本は、ペイ・フォー・パフォーマンス)

・労働基準法と同等の規律がある場合、現行の労働時間規制等とは異なる選択肢を提示し、労使協定に基づく柔軟な対応可。

・期初に職務内容や達成度・報酬等を明確化。
 
 

・職務遂行手法や労働時間配分は個人の裁量に委ねる。

・仕事の成果・達成度に応じて報酬に反映。(完全な、ペイ・フォー・パフォーマンス)

・(成果未達等により)年収要件に不適合の場合は通常の労働管理に戻す等の措置。

なお、子育て・親介護のニーズに応えるため、既存の企画型裁量労働制やフレックスタイム制の拡充などの見直しも 図ることとされています。

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お仕事カレンダー

6/10

一括有期事業開始届の提出 (建設業) 主な対象事業:概算保険料160万円未満でかつ請負金額が1億9000万円未満の工事

5月分の源泉所得税、住民税特別徴収税の納付

6/30

5月分の健康保険料、厚生年金保険料の納付

児童手当現況届の提出

個人の道府県民税・市町村民税の納付<第1期>

4月決算法人の確定申告・10月決算法人の中間申告

7月・10月・翌年1月決算法人の消費税の中間申告

あとがき

6月は労働保険料の概算・確定申告(年度更新)の時期です。7月10日までが申告の期限になっています。お早目のご準備を。 また、6月支給の給与からは住民税の変更があります。こちらもお忘れ無きよう、ご準備ください。

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特定社会保険労務士とは

紛争解決手続代理業務試験」に合格し、使用者と労働者間の労働トラブルに対し、労働局の紛争調整委員会や県の労働委員会等の場において行われる「裁判外の紛争解決手段(ADR)」のあっせん代理権(国家資格者)を持つ社会保険労務士のことです。

サービス提供地域

神戸市・明石市・播磨町・加古川市・高砂市・姫路市・太子町・たつの市・相生市・赤穂市・宍粟市・神崎郡・朝来市・加西市・西脇市・加東市  ほか周辺市町