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事務所便り|2011年1月号

《トピックス》 昨年度残業代不払いでの是正支払総額は85億円超

全国の労働基準監督署が平成21年度中、残業代不払で是正指導した事案のうち、「1企業当たり100万円以上の割増賃金が支払われた事案」についての集計が発表しました。
それによると、割増賃金の支払額は、1企業平均で950万円、1企業での最高額は12億円を超えていることなどが明らかにされています。

■■  割増賃金の是正支払の状況  ■■

・是正企業数 ・・・・・・・・・・ 1,221企業
・支払われた割増賃金合計額 ・・・・・・・・・・ 116億298万円
・対象労働者数 ・・・・・・・・・・ 11万1889人
・割増賃金の平均額は1企業当たり950万円、労働者1人当たり10万円
~そのうち、1企業当たり1,000万円以上の割増賃金の支払が行われた事案~
・是正企業数は162企業で全体の13.3%
・払われた割増賃金の合計額は85億1,174万円で全体の73.4%

■■  業種別等の状況  ■■

・企業数、対象労働者数、支払われた割増賃金額の全てにおいて製造業が最も多い
・1企業での最高支払額は「12億4,206万円」(飲食店)、次いで「11億561万円」(銀行・信託業)、
「5億3,913万円」(病院)の順

※対象事案は、平成21年4月から平成22年3月までの間に、定期監督及び申告に基づく監督等を行い、その是正を指導した結果、不払になっていた割増賃金の支払が行われたもののうち、その支払額が1企業当たり合計100万円以上となったものです。

労働基準監督署の定期監督や労働者からの申告に基づき監督等が行われ、不払になっていた割増賃金の支払いを命じられた事案がこんなにあります。
労働基準法など法律をよく知らなかったために、不払い割増賃金の支払いを命じられたケースもあるでしょう。100万円以上支払った企業が1,200企業を超え、支払額が1企業平均で950万円という現状を踏まえると、企業側が知識を備え、適切に対応していくことが重要です。
平成22年4月1日から、労働基準法の改正により、割増賃金率の引上げ等が実施されています。この改正に対応した就業規則の改訂、労使協定の締結等の体制整備はお済みでしょうか? 不安があれば、お気軽にご相談ください。

助成金情報 雇用調整助成金の不正受給防止対策強化!

厳しい経済情勢の中、雇用調整助成金・中小企業緊急雇用安定助成金が多くの事業主の方々に利用されていますが、虚偽の支給申請を行うなど不正な受給が後を絶ちません。そのため、平成22年11月1日以降の申請から、不正受給防止対策がさらに強化されることになりました。

■■  不正受給とは?  ■■

・偽りその他の不正行為により、本来受けることのできない助成金の支給を受け、または受けようとした場合をいいます。
・不正受給であることが判明した場合、不支給とされ、または支給が取り消されます。すでに助成金の支給を受けている場合は、その返還を求められます。
・不正が判明した場合、向こう3年間は、雇用保険料を財源としたすべての助成金の支給を受けられなくなります。

■■  不正受給 強化のポイント  ■■

雇用調整助成金・中小企業緊急雇用安定助成金の支給を受けようとする事業主の方が不正受給を行った場合
 ・事業主の名称、代表者氏名 
 ・事業所の名称、所在地、概要
 ・不正受給の金額、内容

が公表されます。

〈補足〉不正受給防止対策の強化に伴い、雇用調整助成金・中小企業緊急雇用安定助成金の支給申請書の様式も変更されました。旧様式での申請も可能ですが、その際には、「支給申請確認書(様式第92号)」をあわせて提出することとされています。

不正受給が後を絶たないということは、それだけ支給額も多いということです。例えば、従業員を解雇せず休業させた場合は、最高で、休業手当相当額の3分の2〔中小企業の場合5分の4〕が3年間で300日分も支給されます(他の支給パータンもあり)。 適切に利用すれば、企業にとっても、従業員にとっても、メリットのある制度です。 本年12月からは支給要件が一部緩和されることになっています。 ご利用をお考えの際には、気軽に相談してください。

《トピックス》 高年齢者の雇用状況が公表されました

厚生年金の支給開始年齢引き上げを受け、高年齢者雇用安定法では、企業に「高年齢者雇用確保措置」を講じるよう義務付け、毎年6月1日現在の高年齢者の雇用状況を提出することを求めています。厚生労働省は、平成21年6月1日現在の雇用状況報告を提出した「31人以上規模」の企業約13万8,000社の状況をまとめ、公表しました。

高年齢者雇用確保措置
1.定年の定めの廃止、2.定年の引上げ、3.継続雇用制度の導入、のいずれかの措置のことをいい、事業主は、そのいずれかの措置を講じなければならないこととされています。なお、定年の引上げ、継続雇用制度の義務年齢は、現在は「64歳」ですが、この義務年齢は、年金の支給開始年齢の引上げに合わせて、平成25年4月には「65歳」に引き上げられることになっています。

■■  高年齢者雇用確保措置等の実施状況の概要  ■■

高年齢者雇用確保措置などの実施状況

(1)

高年齢者雇用確保措置を実施済みの企業の割合は、96.6%(前年比1.0ポイント上昇)。
企業規模別にみると、「31~300人」規模の中小企業は96.3%(同1.0ポイント上昇)。
うち「31~50人」の企業は94.4%だが、前年からは2.0ポイントと上昇が著しい。
一方、「301人以上」の大企業は98.7%(前年同水準)となっている。

(2)

希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合は、46.2%(同1.6ポイント上昇)。
企業規模別にみると、特に中小企業での取り組みが進んだ。

(3)

70歳まで働ける企業の割合は、17.1%(同0.8ポイント上昇)。
企業規模別にみると、これについても、中小企業での取り組みが進んだ。

高年齢者雇用確保措置の義務化後の高年齢労働者の動向

(1)

60~64歳の常用労働者数は177万935人で、前年より21万6,717人(13.9%)の増加。義務化前の平成17年とでは、比較可能な51人以上規模の企業で比較すると、78万4,443人から162万3,436人と2倍以上(207.0%)の増加。

(2)

65歳以上の常用労働者数は65万7,258人で、前年より5万1,720人(8.5%)の増加。 51人以上規模の企業で義務化前と比較すると、26万5,417人から59万2,960人と223.4%の増加となっている。

■■  定年引上げ等奨励金  ■■

雇用保険制度では、高年齢者雇用確保措置等の普及を目的として、定年引上げ等奨励金(次の3種類)の制度を設けています。上の統計のように、高年齢者雇用確保措置の導入は進んでいます。この奨励金の利用をお考えの際には、気軽に相談してください。

 イ  

中小企業定年引上げ等奨励金・・・・雇用保険の常用被保険者数300人以下の事業主が、就業規則等により、65歳以上への定年の引上げ、希望者全員を対象とする65歳以上までの継続雇用制度の導入又は定年の定めの廃止を実施した場合に、導入した制度に応じ、一定額を支給。

 ロ  

高年齢者等雇用モデル企業助成金・・・・70歳以上まで働くことができる仕組み、又は65歳以上の定年等の制度を導入し、新たな職域の拡大、賃金・人事処遇制度の改善、又は高年齢者の積極的な雇用をする事業主が計画の認定を受け、高年齢者の雇用の確保のためのモデル性や地域における波及効果のある取組みを実施した場合、当該取組みの実施に要した費用の2分の1の額を支給。

 ハ  

高年齢者雇用確保充実奨励金・・・・事業主団体が、傘下企業を対象に「65歳以上定年企業等」及び「70歳まで働ける企業」の普及並びに高年齢者雇用確保措置の完全実施及び高年齢者雇用確保措置の定着・充実等を目的とした事業を実施した場合、当該事業に要した経費及び事業の成果に応じた額を支給します。

特定社会保険労務士とは

紛争解決手続代理業務試験」に合格し、使用者と労働者間の労働トラブルに対し、労働局の紛争調整委員会や県の労働委員会等の場において行われる「裁判外の紛争解決手段(ADR)」のあっせん代理権(国家資格者)を持つ社会保険労務士のことです。

サービス提供地域

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